本論文では、同じ長さの単語からなる有限言語であるブロック言語に着目し、これらの言語に対する操作の状態複雑度を研究している。
まず、ビットマップ表現を用いてブロック言語を特徴付けることを示す。このビットマップ表現を利用して、以下の操作の状態複雑度を分析する:
反転: ブロック言語の反転の決定性状態複雑度は2^Θ(√m)であり、この上界は最悪ケースで達成される。一方、非決定性状態複雑度は元の言語と同じである。
単語の追加と削除: ブロック言語にある単語を追加または削除する操作の決定性および非決定性状態複雑度は、元の言語の状態複雑度から±(ℓ-1)の範囲内にある。この上界は最悪ケースで達成される。
交差: 2つのブロック言語の交差の決定性状態複雑度は、各言語の各ランクの幅の積の和に1を加えたものである。この上界は最悪ケースで達成される。
和: 2つのブロック言語の和の決定性状態複雑度は、元の言語の状態複雑度の積に1を加えたものである。この上界は最悪ケースで達成される。
ブロック補集合: ブロック言語の補集合の決定性状態複雑度は、元の言語の状態複雑度と同じである。
連結: 2つのブロック言語の連結の決定性状態複雑度は、元の言語の状態複雑度の和に1を加えたものである。この上界は最悪ケースで達成される。
クリーネ閉包とクリーネ+: ブロック言語に対するこれらの操作は一般にブロック言語を生成しないが、その状態複雑度の上界が得られている。
これらの結果は、ビットマップ表現を用いることで、ブロック言語に特有の性質を活かせることを示している。
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