Conceitos Básicos
カーボンナノチューブトランジスタの製造におけるリフトオフプロセスは、性能やスケーラビリティに限界があるため、今後の進歩にはVLSI技術と適合するエッチングプロセス開発が不可欠である。
Resumo
カーボンナノチューブトランジスタ製造におけるリフトオフプロセスの限界とエッチングプロセスへの展望
本稿では、次世代のエネルギー効率の高いコンピューティングシステムの有望な候補として期待されるカーボンナノチューブ電界効果トランジスタ(CNT FET)の製造における、リフトオフプロセスの限界と将来展望について論じている。
リフトオフプロセスは、CNT FETの性能を実証するために広く用いられてきた一般的な実験室的手法であるが、個々のFET性能向上には課題があり、スケーラブルな製造にも適していない。
性能の限界
フォトレジスト(PR)は一般的に200℃を超える温度に耐えられないため、ゲートスタック内の欠陥、固定電荷、界面準位をなくすために必要な高温での原子層堆積(ALD)や堆積後アニール(PDA)による誘電体層の品質が低下する。
リフトオフプロセスの最終段階で、膜の剥離により、反ったエッジやバリなど、ランダムな変形が生じ、深刻なばらつきや信頼性問題につながる可能性がある。
CNTはリフトオフプロセス中にPRに曝されることが多く、化学的汚染や変位を引き起こす。
構造の限界
リフトオフプロセスでは、ゲートとソース/ドレインの間に大きなオーバーラップが生じ、寄生容量の増加につながる。
N型CNT FETに使用されるスカンジウム(Sc)などの低仕事関数金属は、製造プロセス中に酸素や水蒸気が容易に侵入し、ScとACNTの界面に酸化物層を形成する可能性があり、コンタクト長の減少やデバイスの故障につながる。
スケーラビリティの限界
トランジスタの微細化に伴い、微細なパターニング技術の必要性が高まり、リフトオフプロセスは100nm以下のスケールでは、膜残渣によって均一性が損なわれる可能性がある。
リフトオフプロセスは、ウェハスケール集積が難しく、歩留まりが低い。
CNT技術の進歩には、リフトオフプロセスに代わる製造技術が必要であり、VLSI技術と適合するエッチングプロセスの開発が急務である。
エッチングプロセスにおける課題
プラズマ誘起物理衝撃によるCNTの損傷
エッチングプロセスにおける解決策
エッチングストップ層の設計
マイルドな原子層エッチング(ALE)技術の実装
Pd、Sc、Yなど、CNT集積回路に使用される金属に合わせた新しいエッチングレシピの開発