Conceitos Básicos
自然資源の価値を経済活動に組み込む自然資源貸借対照表(NRBS)は、持続可能な資源管理と政府の監督責任の強化に向けた重要なツールである。
Resumo
中国陝西省における自然資源貸借対照表会計:理論的枠組みと実践
本稿は、中国陝西省を事例として、自然資源貸借対照表(NRBS)会計の理論的枠組みと実践について考察した研究論文である。
本研究は、自然資源の減少と環境破壊が深刻化する中で、自然資源の価値を経済活動に適切に反映させ、持続可能な資源管理を実現するための効果的な手法として、NRBS会計の枠組みを提案し、その有効性を検証することを目的とする。
本研究では、まず、SNA(System of National Accounts)、NRA(Natural Resource Accounting)、SEEA(System of Environmental-Economic Accounting)などの既存の会計フレームワークをレビューし、NRBS会計の位置づけと意義を明確化する。次に、NRBS会計の主要な概念である「自然資源資産」と「自然資源負債」を定義し、それぞれの測定方法について詳細に説明する。具体的には、自然資源資産については、土地、エネルギー、鉱物、水、森林などの資源を対象に、市場価格法、代替コスト法、収入還元法などを用いて評価する。一方、自然資源負債については、資源の過剰消費、環境汚染、生態系劣化などの項目を対象に、環境修復費用、汚染削減費用、生態系サービス損失額などを用いて評価する。そして、陝西省を事例として、2013年から2018年までの期間におけるNRBSを作成し、その結果を分析することで、NRBS会計の有効性と課題を明らかにする。