本研究では、ラウンドアバウトにおける交通流と効率を向上させるため、自動化された車両や非自動化された接続車両の速度を最適化するアプローチを提案する。従来の研究では、ラウンドアバウトへの進入時の待ち時間や停止回数の最小化に焦点を当てていたが、本研究では先行車両や待機列の交通状況も考慮に入れている。
具体的には、ルールベースの手法と強化学習ベースの手法の2つのアプローチを開発し、比較評価を行った。ルールベースの手法では、ラウンドアバウトへの進入エリアと合流地点の占有状況を考慮して最適な速度を算出する。一方、強化学習ベースの手法では、同様の状況情報を入力として、報酬関数を最大化するような最適な速度を学習する。
評価の結果、両アプローチともに、ベースラインと比較して、エネルギー消費、燃料消費、CO2排出、走行時間、待ち時間、停止回数などの指標で大幅な改善が見られた。特に、交通量が高い場合に顕著な効果が得られた。一方で、ラウンドアバウトの容量限界付近では性能が低下する傾向が見られた。
また、接続車両の普及率を変化させた評価では、両アプローチともに、普及率が低下するにつれて性能が徐々に低下するものの、20%の普及率でも一定の改善効果が得られることが分かった。ただし、強化学習ベースの手法は、接続車両の情報の不確実性に対してより脆弱であることが示された。
本研究は、ラウンドアバウトにおけるキューベースのエコドライビングの有効性を示すとともに、ルールベースと強化学習ベースのアプローチの特性を明らかにした。今後は、複数の車両を同時に制御する環境での検討や、現実世界での不確実性への対応など、さらなる発展が期待される。
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by Anna-Lena Sc... kl. arxiv.org 05-02-2024
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