本研究では、ロシア・ウクライナ戦争の初期3か月間におけるテレグラムのロシア寄りとウクライナ寄りのコミュニティの情報ナラティブの違いと進化を分析した。
まず、オンラインアグロメラティブクラスタリングを用いて、両コミュニティの話題クラスターを抽出した。その結果、両コミュニティが迅速に外部イベントに反応しているものの、関心事や視点が大きく異なることが明らかになった。ウクライナ側は軍事行動や人道支援に焦点を当てるのに対し、ロシア側は国際的な反応や経済的影響などに注目していた。
次に、マクロナラティブクラスターを用いて、両コミュニティの主要なナラティブを抽出・分析した。ウクライナ側のナラティブは、ブチャ虐殺の記録や証拠の提示、EU加盟への支持など、現実に即したものが中心だったのに対し、ロシア側のナラティブは「ウクライナの非武装化」や「バイオ兵器研究所」など、事実に基づかない主張が目立った。
さらに、ナラティブの主要テーマを分析したところ、両コミュニティのナラティブは外部イベントに応じて迅速に変化・進化していることが分かった。例えば、ロシア側の「ウクライナの非武装化」ナラティブは当初「ナチズムの根絶」を強調していたが、後に「ロシアによる解放」といった愛国主義的なテーマに移行していった。
以上の分析から、ロシア・ウクライナ戦争をめぐる情報ナラティブは両コミュニティ間で大きく異なり、外部イベントに応じて絶えず変化・進化していることが明らかになった。本研究の手法は、複雑な情報環境における動的なナラティブ分析に有効であり、状況認識の向上や意思決定支援に貢献できると考えられる。
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by Patrick Gera... kl. arxiv.org 09-13-2024
https://arxiv.org/pdf/2409.07684.pdfDybere Forespørgsler