Kernekoncepter
自然環境中のバクテリアの種類によって、オーセイウイルスの感染率と伝播率が大きく変化する。特に、Ochrobactrum属は感染を促進し、Pseudomonas属は感染を抑制する。
Resumé
本研究では、Caenorhabditis elegansの自然環境から単離したさまざまなバクテリア種がオーセイウイルスの伝播と感染に及ぼす影響を定量的に解析した。
主な結果は以下の通り:
- Ochrobactrum属のバクテリアはオーセイウイルスの伝播を2.7-2.9倍促進した。
- Pseudomonas lurida MYb11は伝播を4.1倍抑制した。
- Pseudomonas aeruginosa PA01とPA14はさらに伝播を抑制し、11-32倍低下させた。
- バクテリアの存在によって、オーセイウイルスの感染率が3桁以上変化した。Ochrobactrum vermis MYb71存在下では感染率が高く、P. lurida MYb11存在下では感染率が極端に低かった。
- P. aeruginosaの quorum sensing関連遺伝子の変異によって、ウイルス感染の抑制が抑制された。
- P. lurida MYb11のgacA遺伝子の変異でも同様の効果が見られた。
- Ochrobactrum vermis MYb71はC. elegans腸管上皮細胞の brush borderを変形させる可能性が示唆された。
これらの結果は、宿主-ウイルス-バクテリアの三者間相互作用が、ウイルスの伝播性を決定する上で重要な役割を果たすことを示唆している。
Statistik
Ochrobactrum vermis MYb71存在下では、E. coli OP50存在下と比べて、50%のオーセイウイルス感染に必要な量が14倍低かった。
P. lurida MYb11存在下では、E. coli OP50存在下と比べて、50%のオーセイウイルス感染に必要な量が120倍高かった。
O. vermis MYb71存在下では、P. lurida MYb11存在下と比べて、50%のオーセイウイルス感染に必要な量が1800倍低かった。
Citater
"Ochrobactrum species promoted Orsay virus transmission, whereas Pseudomonas lurida MYb11 attenuated virus transmission relative to the standard laboratory bacterial food Escherichia coli OP50."
"We determined that the amount of Orsay virus required to infect 50% of a C. elegans population on P. lurida MYb11 compared with Ochrobactrum vermis MYb71 was dramatically increased, over three orders of magnitude."