Kernekoncepter
本稿では、超伝導量子ビットと直接結合可能な、制御可能な指向性インターフェースである「キラルカプラ」の設計と実験的実現について報告する。このデバイスは、干渉と位相制御されたパラメトリックポンピングの組み合わせを通じて非相反性を実現し、量子ネットワークにおける高忠実度信号ルーティングやエンタングルメント生成の可能性を提供する。
本論文は、超伝導量子デバイス、特に量子ビットとシームレスに統合できる制御可能な方向性インターフェースである「キラルカプラ」の設計と実験的実現について報告している。非相反信号ルーティングは、量子デバイスの動作、特に量子限界測定において不可欠な要素である。従来のマイクロ波サーキュレータは、かさばり、損失が大きく、方向が固定されているため、スケーラブルな量子回路への統合には適していない。
提案されたキラルカプラは、共通の伝送線路に結合された3つのモードで構成されている。2つのモード(a1、a2)は同じ通信周波数で動作し、3つ目のモード(b)はパラメトリックモード変換を介して伝送線路に結合され、外部駆動によって制御可能な干渉と非相反性を実現する。