本研究は、内膜癌の組織学的分類を支援するための深層学習モデル「EndoNet」を開発することを目的としている。内膜癌は女性生殖器系の中で最も一般的な癌であり、正確な組織学的評価と分子分類が患者管理と治療方針決定に重要である。しかし、手動での顕微鏡観察は労力を要し、腫瘍の形態学的特徴の重複により病理医間での判断のばらつきが生じる可能性がある。
本研究では、まず従来の畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いた手法を検討した。CNNモデルは、病理医による手動アノテーションを必要とするが、内部テストセットおよび外部TCGAテストセットで良好な性能を示した。
次に、ビジョントランスフォーマーを用いた「EndoNet」モデルを提案した。EndoNetは、局所的および全体的な組織学的特徴を捉えることができ、手動アノテーションを必要としない。内部テストセットでは、F1スコア0.91、AUC 0.95を達成し、外部TCGAテストセットでもF1スコア0.86、AUC 0.86と良好な性能を示した。
さらに、EndoNetの注意機構を可視化することで、モデルが内膜癌の腫瘍領域に着目していることを確認した。これにより、病理医にとって有用な情報を提供できると考えられる。
今後の課題として、より多様な組織学的亜型(明細胞癌、未分化癌など)の分類精度向上、臨床情報や分子データとの統合による予後予測モデルの開発などが挙げられる。本研究の成果は、内膜癌の診断支援ツールとしてEndoNetの臨床実装につながることが期待される。
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Wichtige Erkenntnisse aus
by Manu Goyal,L... um arxiv.org 03-28-2024
https://arxiv.org/pdf/2312.08479.pdfTiefere Fragen