Kernkonzepte
本稿では、世界保健機関(WHO)のProblem Management Plus(PM+)ガイドラインに基づき、段階的なカウンセリングを提供できるLLMチャットボット「SuDoSys」を提案する。
Zusammenfassung
SuDoSys:段階的カウンセリングのためのLLMチャットボット
本稿は、LLMを用いたメンタルヘルス向け構造化対話システム「SuDoSys」に関する研究論文である。
本研究は、従来のLLMベースの心理カウンセリングシステムが抱える、対話の逐次的な段階変化を考慮していないという問題点を解決することを目的とする。具体的には、WHOのPM+ガイドラインを活用し、段階的なカウンセリングを提供できるLLMチャットボット「SuDoSys」を開発し、その有効性を検証することを目的とする。
SuDoSysは、段階コントローラ、段階に応じた指示生成器、トピックデータベース、事前学習済みLLM、応答アンパッカーの5つのモジュールから構成される。各モジュールは連携して動作し、ユーザーとの対話の中で段階的にカウンセリングを進めていく。
評価には、実際のPM+介入記録から抽出されたクライアントのプロフィールを用いてGLM-4モデルでクライアントをシミュレートし、SuDoSysとの対話を通じて生成された対話をGPT-4で評価する自動評価方法を採用した。評価指標としては、論理的一貫性、専門性、共感性、信頼性の4つを設定した。