Conceptos Básicos
側チャネル攻撃に対する防御策として、ランダムなランタイム変動性を導入することの有効性を明らかにする。
Resumen
本論文は、FPGAを対象とした側チャネル攻撃に対する防御策としてのランタイム変動性の効果を調査している。
まず、高速かつ細粒度な動的電圧・周波数スケーリング(rDVFS)モジュールを提案している。このモジュールは、クロック周波数、クロックフェーズ、動作電圧を独立して変動させることができる。
次に、実際のハードウェアを用いた実験を行い、以下の知見を得ている:
- アナログ部品によって導入される低周波成分は側チャネル情報を隠蔽するが、ハイパスフィルタを適用することで再び攻撃が可能になる。
- FPGA間の製造バラツキは側チャネル情報を隠蔽するには不十分である。
- クロック周波数のスケーリングが最も効果的な隠蔽手法である。スケーリングする周波数の範囲が広いほど、側チャネル攻撃に対する堅牢性が高まる。一方で、使用する周波数の数は重要ではない。
以上の結果から、ランタイム変動性を活用した側チャネル攻撃の防御には、動的周波数スケーリングが最も有効であることが示された。
Estadísticas
動作電圧を0.75Vから1.05Vまで変動させると、相関係数ρが0.428から0.102まで低下する。
クロック周波数を38.375MHzから39.5MHzの範囲で変動させると、相関係数ρが0.046から0.033まで低下する。
クロック周波数を25MHzから75MHzの範囲で変動させると、相関係数ρが0.040から0.024まで低下する。
Citas
"動作電圧の変動は、アクチュエータの アナログ部品によって導入される低周波成分のため に側チャネル情報を隠蔽するが、ハイパスフィルタを適用することで再び攻撃が可能になる。"
"クロック周波数のスケーリングが最も効果的な隠蔽手法である。スケーリングする周波数の範囲が広いほど、側チャネル攻撃に対する堅牢性が高まる。"