本論文は、ジョイントソース・チャネル符号化(JSCC)の情報理論的基礎から実用的な設計手法までを包括的に概説している。
まず、シャノンの分離定理について説明し、その限界を示す。分離定理が成り立たない場合のJSCC方式について解説する。フィードバック付きチャネルや相関する側情報がある場合のJSCC、マルチユーザ環境でのJSCCなどを取り上げる。
次に、従来のJSCC設計手法を概観する。近年のディープラーニング技術の進展により、画像、動画、テキストなどの様々なソースに対して高性能なJSCC方式が提案されている。DeepJSCCと呼ばれるこれらの手法の特徴と性能を詳しく説明する。
最後に、分離設計では限界がある低遅延・高信頼通信アプリケーションにおいて、JSCCアプローチが有望であることを指摘する。自動運転、ドローン監視、ウェアラブルシステムなどの分野でJSCCの活用が期待される。
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