本論文は、高齢者の自宅における音響環境を捉えた大規模なデータセットを紹介している。8人の55-80歳の参加者の自宅に、7日間にわたって2台の音響センサーを設置し、1,342時間分の音声データを収集した。プライバシー保護のため、音声部分を自動的に検出して除去する手法を開発した。
データセットの収集では、参加者の同意を得て、設置場所や録音時間帯を調整し、日常生活への影響を最小限に抑えた。また、詳細な間取り図と建材情報を記録し、録音環境の再現性を確保した。
音声除去の手法では、事前学習済みの音響モデルを用いて音声部分を検出し、一定の閾値以上の確率の音声を除去した。この処理により、個人情報を含む音声を効果的に除去しつつ、日常生活の音響イベントを保持することができた。
本データセットは、高齢者の自宅における音響イベント検出の研究を支援し、高齢者の生活の質向上につながる音響AIサービスの開発に貢献することが期待される。
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