本論文は、メモリスタを用いたトランスインピーダンス増幅器(TIA)の自動利得制御(AGC)機能について提案している。
まず、従来のTIAの課題として、高入力電流によるサチュレーションの問題が挙げられる。これにより、TIAの感度が一時的に低下し、信号を検出できなくなる。
提案手法では、フィードバック抵抗にメモリスタを使用することで、TIAの利得を自動的に調整できるAGC機能を実現する。メモリスタの高抵抗状態(HRS)と低抵抗状態(LRS)を切り替えることで、TIAの利得を変化させる。
入力電流が大きくなると、メモリスタがLRS状態に切り替わり、TIAの利得が低下する。これにより、高入力電流でもTIAがサチュレーションに陥らずに動作できる。一方、入力電流が小さい場合は、メモリスタがHRS状態に保たれ、TIAの高利得が維持される。
提案回路には、メモリスタの状態を監視する回路と、メモリスタをHRS状態に戻すためのリセット回路も含まれる。
実験的な評価では、従来のTIAに比べて40dBの動的範囲の拡大が確認された。また、集積回路設計でも検討し、高FOMを達成できることを示した。
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by Sariel Hodis... a las arxiv.org 05-06-2024
https://arxiv.org/pdf/2405.02169.pdfConsultas más profundas