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抵抗性メモリ(RRAM)は、データストレージやニューロモーフィックコンピューティングなどの分野で大きな可能性を秘めているが、その性能と信頼性を制限する重要な課題は、その動作メカニズムに固有の変動性である。
Tiivistelmä
抵抗性メモリにおける変動性:概要
本稿は、抵抗性メモリ(RRAM)の変動性に関するレビュー論文である。RRAMは、次世代の不揮発性メモリとして期待されているが、その変動性が実用化への大きな課題となっている。
RRAMには、電気化学的金属化セル(CBRAM)と抵抗変化メモリ(VCM)の2種類がある。本稿では、主にVCMについて議論する。VCMは、絶縁層における酸化還元反応を利用して抵抗状態を変化させる。
RRAMの変動性は、主に以下の要因によって生じる。
フィラメント形成の確率的性質: VCMでは、導電性フィラメントの形成と破壊によって抵抗状態が変化するが、このフィラメント形成は確率的に起こるため、変動性が生じる。
イオン移動の確率的性質: フィラメント形成は、電界と温度によって促進されるイオン移動によって起こる。このイオン移動も確率的に起こるため、変動性が生じる。
材料の欠陥: 絶縁層の欠陥も、フィラメント形成の位置や形状に影響を与えるため、変動性の要因となる。