本論文は、可動アンテナ(MA)を用いた無線給電通信ネットワーク(WPCN)を研究している。従来のWPCNでは固定位置アンテナ(FPA)を使用していたが、本研究ではMAを用いることで、下りリンクの無線電力伝送と上りリンクの無線情報伝送の前に、アンテナ位置を調整できるようにした。
提案手法では、連続位置決めデザインと離散位置決めデザインの2つのアプローチを検討している。
連続位置決めデザインでは、下りリンクと上りリンクで同じアンテナ位置を使うのが最適であることを理論的に示した。これにより問題を大幅に簡略化でき、実装も容易になる。提案するアルゴリズムは、交互最適化と凸近似を組み合わせて、準最適解を得る。
離散位置決めデザインでは、同様に下りリンクと上りリンクで同じアンテナ位置を使うのが最適であることを示した。提案アルゴリズムでは、交互最適化を用いて問題を3つのブロックに分割し、各ブロックの最適化を効率的に行う。
シミュレーション結果から、提案の連続位置決めデザインは、FPAベースラインと比べて最大395.71%のスループット向上が得られることが分かった。また、離散位置決めデザインでは、1/4波長のステップサイズで、連続位置決めデザインの80%以上のスループット性能が達成できることが示された。さらに、各移動領域に連続位置決めデザインの最適解が複数存在する場合、離散位置決めデザインでも同等のスループット性能が得られることが分かった。
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