本研究では、ma-QAOAのパラメータ初期化手法として、角度を多重のπ/8にランダムに設定し、その後BFGSアルゴリズムで最適化する手法を提案した。
4頂点グラフと8頂点グラフのデータ分析から、ma-QAOAの最適角度の多くが多重のπ/8であることが分かった。そこで、この特性を活かし、角度を多重のπ/8にランダムに初期化し、BFGSで最適化する手法を検討した。
その結果、提案手法は、層数p=1,2,3のma-QAOAで、平均近似比がそれぞれ0.900、0.982、0.997と、最適角度を直接使った場合(0.900、0.982、0.996)とほぼ同等の性能を示した。また、最大次数頂点に対応する角度を0に固定し、その他をπ/8の倍数にランダム化する手法でも、平均近似比が0.897、0.984、0.997と良好な結果が得られた。
これらの結果から、適切なパラメータ初期化手法を用いれば、多数の最適化実行を必要とせずに高い近似比が得られることが示された。今後の課題として、グラフの対称性を活用したパラメータ選択手法の検討などが考えられる。
Egy másik nyelvre
a forrásanyagból
arxiv.org
Mélyebb kérdések