本研究では、従来の教師付き分類フレームワークの限界を克服するため、ディープメトリックメタラーニングを用いた筋電図パターン認識アプローチを提案している。
具体的には以下の通り:
シャムネットワークアーキテクチャを用いて、筋電図特徴空間を学習する。対照的な入力サンプル間の距離を最小化/最大化するトリプレットロス関数を使用することで、意味的に有意義な特徴表現を獲得する。
学習した特徴空間において、最近傍クラスタリングを用いて推論を行う。クラスタ間の距離情報を活用することで、予測の信頼度を推定し、誤判断の拒否を行うことができる。
3つの実験シナリオ(同一ドメイン、ドメイン外変動、未知クラス)を設定し、提案手法の有効性を検証した。
同一ドメインでは高精度を維持しつつ、ドメイン外変動やクラス外サンプルに対しても、他手法に比べて優れた信頼度推定性能を示した。
動的な手動作シーケンスでの実時間動作も確認し、提案手法の実用性を実証した。
特徴空間の可視化から、提案手法が意味的に解釈可能な特徴表現を学習していることが分かった。
以上より、ディープメトリックメタラーニングは、限られたデータでも堅牢で解釈可能な筋電図パターン認識モデルの構築に有効であることが示された。
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