本研究は、ソフトウェアログに含まれる機密情報を包括的に分析したものである。
まず、25の公開ログデータセットを分析し、ログに頻出する属性を特定した。その結果、タイムスタンプ、IPアドレス、ファイルパス、ID、コンポーネントなどが主要な属性であることが分かった。
次に、GDPR、HIPAA、CCPA、PIPEDA、ISO27001などの主要なプライバシー規制を分析し、ログ内の機密情報に関する法的要件を明らかにした。規制では、IPアドレスや準識別子などが機密情報として定義されていることが分かった。
さらに、ログのプライバシーや匿名化に関する58の研究論文をレビューした。IPアドレス、タイムスタンプ、ポート番号が最も頻繁に機密情報として扱われていることが示された。一方で、構成情報や環境データなど、ログ分析では重要と考えられる属性が研究では十分に検討されていないことも明らかになった。
最後に、45人の業界専門家にアンケート調査を行い、実践的な視点からログの機密情報とその取り扱いについて意見を収集した。IPアドレス、MACアドレス、ホスト名、ファイルパスが最も機密性が高いと考えられており、ログの有用性、社内ポリシー、技術的課題などが匿名化の決定要因となっていることが分かった。
以上の分析から、ソフトウェアログにおける機密情報の特定と保護に関する包括的な理解が得られた。規制、学術、業界の各視点を組み合わせることで、ログ内の機密情報を効果的に特定し、適切に保護する方法を提示することができた。
In un'altra lingua
dal contenuto originale
arxiv.org
Approfondimenti chiave tratti da
by Roozbeh Aghi... alle arxiv.org 09-18-2024
https://arxiv.org/pdf/2409.11313.pdfDomande più approfondite