本論文では、低エネルギー核物理実験におけるデータ削減手法について議論している。デジタルデータ取得システムの採用に伴い、従来の分析ツールでは対応が難しくなっている課題に着目し、データフレームを基盤とした分析手法を提案している。
まず、リストモードデータの表現方法とデータフレームの利点について説明する。従来の多次元配列によるイベント表現では、メモリ効率が悪く、対話的な分析が困難であることを示す。一方、データフレームを使うことで、チャンネル単位でのデータ管理が可能となり、基本的な分析タスクをシンプルに記述できることを示す。
次に、参照なしおよび参照ありのイベント構築手法を提案する。参照なしイベント構築では、任意のチャンネルのヒットがイベントの開始となるため、単一検出器の分析に適している。一方、参照ありイベント構築では、特定のチャンネルを基準としてイベントを構築するため、複数検出器間の同時計測分析に適している。両手法の特徴と使い分けについて説明する。
最後に、実際の分析例として、アルファ粒子-ガンマ線同時計測と、SECARの焦点面検出器の分析を示す。これらの例から、提案手法がデジタルデータ取得システムを持つ低エネルギー核物理実験の分析に適していることを示す。
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Approfondimenti chiave tratti da
by Caleb Marsha... alle arxiv.org 10-01-2024
https://arxiv.org/pdf/2406.15404.pdfDomande più approfondite