仮想現実におけるオンボディメニューの作成プロセスと配置プリファレンスの調査

Concetti Chiave

仮想現実環境におけるオンボディメニューの作成プロセスと配置パターンを調査し、効果的なオンボディメニューの設計に向けた洞察を得る。

Sintesi

本研究は、仮想現実(VR)環境におけるオンボディメニューの作成プロセスと配置パターンを調査しています。

第1の研究では、12人の参加者を対象に、3つの異なる作成プロセス(1人称視点、3人称視点、ミラー視点)を比較しました。ミラー視点は作成時間が短く、記憶精度も高いことが分かりました。一方、1人称視点は没入感が高いという特徴がありました。

第2の研究では、18人の参加者を対象に、同様の3つの作成プロセスを使ってオンボディメニューを作成してもらいました。アイコンの配置パターンを分析した結果、アイコンのカテゴリーによって特定の身体部位への配置傾向があることが明らかになりました。例えば、ソーシャルメディアのアイコンは前腕に、生産性のアイコンは上半身に配置される傾向がありました。また、レジャーとソーシャルメディア、生産性とソーシャルメディアのアイコンカテゴリー間に強い関連性が見られました。

これらの知見は、VR環境におけるオンボディメニューの直感的で効果的な設計に役立つと考えられます。作成プロセスにおけるユーザーの好みの違いを考慮しつつ、アイコンカテゴリーと配置の関係性を活かすことで、使いやすく覚えやすいオンボディメニューを実現できるでしょう。

Statistiche

ミラー視点の作成時間は101.83秒で、3人称視点の147.57秒と比べて有意に短かった。
1人称視点の記憶時間は4.64秒で、3人称視点の3.24秒、ミラー視点の2.51秒と比べて有意に長かった。
ソーシャルメディアのアイコンは前腕に配置される傾向が強く(Z=5.54, p<0.0001)、胸腹部や腰下部への配置は少ない(両方p<0.0001)。
その他のカテゴリーのアイコンは腰下部に配置される傾向が強い(Z=5.28, p<0.0001)。
生産性のアイコンは胸腹部に配置される傾向が強く(Z=2.61, p=0.009)、腰下部への配置は少ない(Z=-2.40, p=0.0163)。

Citazioni

"ミラーは、アイコンの相対的な位置関係を明確に見ることができ、リアルタイムで調整できるので、記憶に役立つ。"
"3人称視点は全体を見渡せるが、自分の体とアバターの対応付けが難しい。"
"1人称視点は没入感が高いが、アイコンの配置が見えにくい。"

Approfondimenti chiave tratti da

Investigating Creation Perspectives and Icon Placement Preferences for On-Body Menus in Virtual Reality

by Xiang Li, We... alle arxiv.org 10-01-2024

https://arxiv.org/pdf/2409.20238.pdf

Domande più approfondite

ユーザーの身体的特徴(身長、体型など)がオンボディメニューの配置に与える影響はどのようなものか。

ユーザーの身体的特徴、特に身長や体型は、オンボディメニューの配置に大きな影響を与える可能性があります。研究によると、ユーザーは自分の身体に対する認識を基にアイコンを配置する傾向があり、これによりアイコンの視認性やアクセスのしやすさが変わります。例えば、身長が高いユーザーは、アイコンを上半身に配置することが多く、逆に身長が低いユーザーは、アイコンを下半身に配置する傾向があるかもしれません。また、体型によっては、特定の身体部位が他の部位よりも視認しやすい場合があり、これがアイコンの配置に影響を与える要因となります。したがって、オンボディメニューの設計においては、ユーザーの身体的特徴を考慮し、個々のユーザーに最適な配置を提案することが重要です。

ユーザーの日常的なアプリ使用傾向がオンボディメニューの配置に反映されるか検討する必要がある。

ユーザーの日常的なアプリ使用傾向は、オンボディメニューの配置に大きく反映されると考えられます。研究では、特定のアプリケーションカテゴリ（例えば、ソーシャルメディアや生産性アプリ）が特定の身体部位に配置される傾向があることが示されています。例えば、ソーシャルメディアのアイコンは前腕に配置されることが多く、これはユーザーがこれらのアプリを頻繁に使用し、迅速にアクセスしたいと考えるためです。このような傾向を理解することで、デザイナーはユーザーの使用習慣に基づいた直感的なメニュー配置を提供でき、ユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。したがって、ユーザーのアプリ使用傾向を考慮した研究が必要です。

オンボディメニューの設計に、ユーザーの認知的特性(空間認知能力など)を考慮することは有効か。

オンボディメニューの設計において、ユーザーの認知的特性、特に空間認知能力を考慮することは非常に有効です。空間認知能力は、ユーザーが自分の身体とその周囲の空間をどのように認識し、理解するかに影響を与えます。研究によると、空間認知能力が高いユーザーは、アイコンの配置やメニューの構造をより効果的に理解し、記憶することができるため、オンボディメニューの使用効率が向上します。逆に、空間認知能力が低いユーザーは、アイコンの配置を把握するのが難しく、メニューの使用においてストレスを感じる可能性があります。このため、デザイナーはユーザーの認知的特性を考慮し、直感的で使いやすいオンボディメニューを設計することが重要です。