Concetti Chiave
無人航空機(UAV)のエネルギー効率の高い姿勢制御を実現するために、姿勢誤差と角速度誤差の両方を考慮した新しいリアプノフベースのスイッチング制御方式を提案し、その有効性を実験的に検証した。
書誌情報
Gonçalves, F. M. F. R., Bena, R. M., & Pérez-Arancibia, N. O. (2024). Closed-Loop Stability of a Lyapunov-Based Switching Attitude Controller for Energy-Efficient Torque-Input-Selection During Flight. arXiv preprint arXiv:2411.00417v1.
研究目的
本研究は、無人航空機(UAV)の飛行中のエネルギー効率を向上させるために、姿勢誤差と角速度誤差の両方を考慮した新しいリアプノフベースのスイッチング姿勢制御の設計と評価を目的とする。
方法
UAVの姿勢ダイナミクスをクォータニオンを用いて表現し、従来の連続的な姿勢制御則におけるエネルギー効率の課題を分析した。
2つの固定点(安定平衡点と不安定平衡点)を持つ閉ループスイッチングダイナミクスの安定性を確保するため、新しいリアプノフベースのスイッチング制御則を導出した。
提案手法の有効性を実験的に検証するため、31gのクアッドローターを用いて高速ヨー追従動作実験を実施し、従来の制御方式との比較を行った。
主な結果
提案するスイッチング制御則を用いることで、従来の制御方式と比較して、制御努力を平均で約53%削減できることが実験的に示された。
提案手法は、姿勢誤差と角速度誤差の両方を考慮することで、よりエネルギー効率の高いトルク入力を選択することができる。
実験で用いられたすべての初期条件は、推定された閉ループシステムの吸引領域内にあることが確認された。
結論
本研究では、UAVのエネルギー効率の高い姿勢制御を実現するために、姿勢誤差と角速度誤差の両方を考慮した新しいリアプノフベースのスイッチング制御方式を提案し、その有効性を実験的に検証した。提案手法は、従来の制御方式と比較して、制御努力を大幅に削減することができ、UAVの飛行時間の延長やペイロードの増加に貢献する可能性がある。
意義
本研究は、UAVの姿勢制御におけるエネルギー効率の向上に貢献するものであり、UAVのさらなる普及と応用範囲の拡大に繋がる可能性がある。
制限と今後の研究
本研究では、ヨー軸周りの回転運動のみを対象としたが、将来的には、3軸すべての回転運動を含むより一般的なケースに拡張する必要がある。また、外乱やモデル化誤差に対するロバスト性の向上も重要な課題である。
Statistiche
提案するスイッチング制御則を用いることで、従来の制御方式と比較して、制御努力を平均で約53%削減できる。