本研究では、生後早期から成体期にかけての精原細胞の転写体とクロマチンアクセシビリティーを解析した。その結果、以下のことが明らかになった:
精原細胞の転写プロファイルは発達段階によって大きく変化する。生後早期から成体期にかけて、多くの転写因子や細胞周期、スペルマトゲネシスに関連する遺伝子の発現が動的に変化する。
生後から成体期への移行に伴い、精原細胞のクロマチンアクセシビリティーも大規模に変化する。特に、エンハンサー領域でのアクセシビリティーの増加が顕著である。
クロマチンアクセシビリティーの変化は、発達段階特異的に発現する転写因子のバインディングモチーフの富化と相関する。
転写変動と クロマチンアクセシビリティーの変化は必ずしも一致せず、両者は部分的に独立して制御されていることが示唆される。
生後から成体期への移行に伴い、長末端反復配列(LTR)やLINE L1などのトランスポゾン配列のクロマチンアクセシビリティーも大きく変化する。一部のLTR配列の変化は、多能性関連lncRNAの発現変動と関連する。
以上より、精原細胞の発達過程では、転写制御とクロマチン構造の大規模な変化が連動して起こることが明らかになった。特に、エンハンサー領域やトランスポゾン配列のクロマチン構造変化が重要な役割を果たしていると考えられる。
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biorxiv.org
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by Lazar-Contes... alle www.biorxiv.org 08-20-2020
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2020.08.20.259374v3Domande più approfondite