核心概念
本論文では、単一機械フローショップ問題における遅延時間と遅れ仕事の最小化のために、2つの新しいPareto最適化ヒューリスティックアルゴリズムを提案する。
要約
本論文では、単一機械フローショップ問題における遅延時間と遅れ仕事の最小化のために、2つの新しいヒューリスティックアルゴリズムを提案している。
反復的挿入アルゴリズム
初期の仕事順序リストから1つずつ仕事を選んで挿入していく
中間段階では、遅延時間と完了時間に関するPareto最適解を保持する
反復的選択アルゴリズム
初期の仕事順序リストから一定数の仕事を選び、その順列を生成する
中間段階では、遅延時間と完了時間に関するPareto最適解を保持する
両アルゴリズムともに、中間段階でPareto最適解を保持することで、遅延時間と遅れ仕事の両方を考慮できる。
提案手法は、数百の仕事に対して1秒未満から数分程度の実行時間で適用可能である。従来のディスパッチルールベースのヒューリスティックよりも解の質が大幅に向上している。また、ニューラルネットワークを用いた解法も検討したが、提案手法に劣る結果となった。
統計
仕事の到着時間は指数分布に従う
仕事の処理時間は指数分布に従う
仕事の情報遅延は指数分布に従う
仕事の遅延余裕は指数分布に従う