本論文では、スタイナー点を利用した地理測地線スパナーの複雑性について分析している。
まず、スタイナー点を使用しても、(2-ε)-スパナーの複雑性は Ω(mn^2/k^2)、(3-ε)-スパナーの複雑性は Ω(mn/k)、(t-ε)-スパナーの複雑性は Ω(mn^(1/(t+1))/k^(1/(t+1)))という下限が示された。これは、スタイナー点の利用が複雑性の大幅な改善には繋がらないことを示している。
一方で、木構造上では、k個のスタイナー点を使って2t-スパナーを構築する手法を提案した。この手法では、複雑性がO(mn^(1/t)/k^(1/t) + n log(n/k))となる。さらに、この手法を応用して、単純多角形上でも2√2t-スパナーを構築できることを示した。
また、多角形領域上で3-スパナーの構築問題がNP困難であることも示された。
以上より、スタイナー点の利用には限界があり、複雑性を大幅に改善することは難しいことが明らかになった。
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