核心概念
コンパイラ最適化におけるフェーズ順序問題の解決は、意味的に等価なプログラムの中で全体的に最も効率的なコードを生成することと同じではない。
要約
コンパイラ最適化におけるフェーズ順序問題と全体最適化の関係
本論文は、コンパイラ最適化におけるフェーズ順序問題の解決は、入力プログラムに対して意味的に等価なすべてのプログラムの中で全体的に最も効率的なコードを生成することとは等価ではないことを論じています。
コンパイラ最適化において、最適化フェーズの適用順序は、生成されるコードに影響を与え、パフォーマンスに大きなばらつきが生じることがあります。そのため、最適なフェーズ順序を見つけることは、特にパフォーマンスが重要な領域において重要となります。
従来のコンパイラ最適化は、入力プログラムに対して単調に効率を向上させるように設計されているため、より効率の低いプログラムを最適化することでしか全体最適解が得られない場合、コンパイラは必然的に準最適なプログラムを生成してしまいます。