核心概念
プログラミング初心者の問題解決と学習を支援するために、自然言語ガイダンスからコードアシスタンスまでの4つのレベルのヒントを提供することの重要性を明らかにした。
要約
本研究では、プログラミング初心者12名を対象に、GPTベースのプログラミングヒントシステム「LLM Hint Factory」を使用した思考発話実験を行った。
高レベルの自然言語ヒントだけでは、次のステップのロジックやシンタックスに関する支援が不十分であることが明らかになった。一方、コード例を含む低レベルのヒントを追加することで、ほとんどの場合、学生をより適切に支援できることがわかった。
次のステップのロジックやシンタックスに関する質問には、コード例ヒントが最も効果的であった。一方、ロジックのデバッグに関する質問には、高レベルの自然言語ヒントが十分であった。高レベルのヒントは誤解を招いたり、学生の挫折感を高めたりする可能性もあった。
本研究の知見は、学生の多様なヒント要求に応じて、ヒントの内容、フォーマット、粒度を個別化する必要性を示唆している。今後の教育用チャットボットやAIティーチングアシスタントの設計にも活かされるだろう。
統計
プログラミングヒントの適切性は全体で81.91%だった。
オリエンテーションヒントの適切性は88.16%、インストルメンタルヒントは84.21%、ワークドエグザンプルヒントは75%、ボトムアウトヒントは78.95%だった。
引用
「高レベルのヒントだけでは不十分で、時には誤解を招く可能性がある。特に次のステップのロジックやシンタックスに関する支援が必要な場合は、コード例ヒントが最も効果的だった。」
「ロジックのデバッグに関する質問には、高レベルの自然言語ヒントが十分だった。一方、高レベルのヒントは誤解を招いたり、学生の挫折感を高めたりする可能性もあった。」