核心概念
リソース制限付きフィードバック制御システムにおいて、通信リソースの効率的な利用を目的とした最適なスケジューリング手法を提案する。
要約
本論文では、センサと制御器が通信ネットワークを介して接続されるリソース制限付きフィードバック制御システムを対象とし、通信リソースの効率的な利用を目的とした最適なスケジューリング手法を提案している。
まず、制御則を確実性等価制御器に固定し、スケジューリング則は原始的な確率変数のみに依存するように制限する。これにより、制御と通信スケジューリングの相互作用を排除できる。
次に、通信スケジューリング問題を無限視野平均コスト最小化問題としてMarkov決定過程(MDP)で定式化する。情報価値(VoI)を指標として用いて最適スケジューリング則を導出する。VoI基づきスケジューリング則は決定論的かつ定常であり、値反復アルゴリズムを用いて解析的に導出できる。
さらに、VoI関数とその期待値が対称性を持つことを示す。また、システム行列が対角化可能な場合、VoI関数は単調かつ準凸であることを示す。これに基づき、最適スケジューリング則がしきい値型かつ2次形式で表されることを明らかにする。
最後に、理論的結果を数値シミュレーションで検証している。
統計
ˆ
xc
k+1 = Aˆ
xc
k + Buk + δkAek + (1 −δk)AE[ˆ
ec
k|Ic
k, δk = 0]
ˆ
ec
k+1 = Aˆ
ec
k −δkAek + wk