核心概念
凹凸地形における車両の姿勢を予測し、安定性コストを最小化する二層の軌道最適化手法を提案する。
要約
本論文では、凹凸地形における車両の軌道計画問題を扱う。
まず、地形の高さ情報を フーリエ基底関数で近似し、車両と地面の相互作用をパラレルマニピュレータのループ閉鎖方程式として表現する。これにより、車両の姿勢を非線形最小二乗問題として予測できる差分可能なモデルを得る。
次に、この姿勢予測モデルを用いて、車両の運動学コストと転倒安定性コストを最小化する二層の軌道最適化問題を定式化する。内層の最適化では姿勢を予測し、外層の最適化では軌道自体を変形して安定性を高める。
実験の結果、提案手法は高精度なシミュレータと同等の姿勢予測精度を示し、凹凸地形での安定な軌道を生成できることを確認した。また、勾配法ベースの最適化は、サンプリングベースの手法と比べても遜色ない性能を示した。
統計
車両の位置(xk, yk)、姿勢(zk, βk, γk)は地形の高さ関数f(xk, yk)によって決まる。
車両の加速度(¨xk, ¨yk)と曲率(¨yk/¨xk)は運動学コストcrの対象となる。
車両の転倒安定性は力角度指標θiで評価され、その最小値がゼロ以上であることが安定条件となる。
引用
「車両の姿勢を予測し、安定性コストを最小化する二層の軌道最適化手法を提案する。」
「提案手法は高精度なシミュレータと同等の姿勢予測精度を示し、凹凸地形での安定な軌道を生成できる。」