この論文は、準有限体、特に有限体上の円錐束の単有理性と R 同値性について考察しています。
滑らかで幾何学的に有理的な射影曲面の場合、単有理性の問題は、デルペッツォ曲面と滑らかな曲線上の円錐束の二つの場合に分けられます。前者の場合、多くの先行研究により、様々な体の上で単有理性の条件が明らかになっています。一方、後者の場合、問題はより複雑で、完全な解決には至っていません。
論文では、標数が2ではない体 k 上の円錐束 f : X → P¹_k に対して、X が k 上単有理的であるための必要十分条件を与えています。具体的には、X が単有理的であることと、ある条件を満たす支配的射 ϕ : P¹_k → P¹_k が存在することと同値であることを示しています。この結果は、Enriques の判定法と、コホモロジー次元が1以下の体における円錐束の構造に関する結果を用いて証明されています。
さらに、論文では、円錐束 X → P¹_k 上の有理点の R 同値性についても考察しています。特に、k が準有限体の場合、ある条件下で X(k)/R が自明であることを示しています。
最後に、論文では、有限体上の円錐束の単有理性に関する Colliot-Thélène と Sansuc の予想との関連について論じています。具体的には、この予想が正しければ、有限体上の円錐束は常に単有理的であることを示しています。
この論文は、準有限体上の円錐束の単有理性の問題に対し、新しい判定法を与えるとともに、R 同値性との関連を明らかにしています。また、有限体の場合に Colliot-Thélène と Sansuc の予想との関連を示すことで、この問題への理解を深めています。
他の言語に翻訳
原文コンテンツから
arxiv.org
深掘り質問