核心概念
2.5D医用画像のセグメンテーションにおいて、スライス内の相関関係とスライス間の相関関係を効果的に捉えることで、高精度なセグメンテーションを実現する。
要約
本研究では、CSA-Netと呼ばれる2.5Dセグメンテーションモデルを提案した。CSA-Netは、スライス内の相関関係を捉えるIn-Slice Attention moduleと、スライス間の相関関係を捉えるCross-Slice Attention moduleを備えている。これにより、2Dモデルよりも3D情報を効果的に活用でき、3Dモデルよりも計算コストが低い。
CSA-Netを3つの2.5Dセグメンテーションタスクに適用し、既存の2Dおよび2.5Dモデルと比較した。その結果、CSA-Netが全てのタスクで最高のセグメンテーション精度を達成した。特に、脳MRIの脳室セグメンテーションや前立腺MRIの複数領域セグメンテーションにおいて、大幅な精度向上が確認された。
このように、CSA-Netは2.5D医用画像のセグメンテーションにおいて優れた性能を発揮し、医療診断や治療計画の支援に貢献できると期待される。
統計
脳MRIデータセットでは、CSA-Netがブレイン領域のDice係数を0.967、ハウスドルフ距離を0.68mmと大幅に改善した。
Promise12データセットでは、CSA-Netが前立腺カプセルのDice係数を0.921、ハウスドルフ距離を1.06mmと向上させた。
ProstateXデータセットでは、CSA-Netが4つの前立腺領域の平均Dice係数を0.659、平均ハウスドルフ距離を2.71mmと改善した。