核心概念
本研究は、パーキンソン病患者の上肢運動を定量的に評価するために、LSTM-FCNを用いた階層的分類と統計的分析を提案する。これにより、「運動の一時停止」と「振幅の減少」といったブラジキネジアの特徴を正確に捉えることができる。
要約
本研究は、パーキンソン病患者の上肢運動を定量的に評価するための手法を提案している。
手の姿勢推定にはGoogle MediaPipeを使用し、時系列グラフを生成した。
振幅と間隔に関する特徴を抽出し、LSTM-FCNモデルを用いて運動の一時停止を分類した。
振幅の減少を表す疲労特徴を数値解析により作成した。
疲労特徴と一時停止特徴を組み合わせた階層的分類を行い、ブラジキネジアの重症度を評価した。
半parametric additive回帰モデルを用いた統計分析により、提案した特徴の有意性を示した。
1,396本の動画データを用いた実験の結果、80.3%の高い精度を達成した。
本手法は、ブラジキネジアの特徴的な「一時停止」と「振幅の減少」を適切に捉えることができ、パーキンソン病の定量的評価に有効である。
統計
指タッピングの左手では、疲労特徴と一時停止特徴のカテゴリ1が有意であった(p<0.001)。
手の動きの左手では、一時停止特徴のカテゴリ3が有意であった(p<0.001)。
素早い交互運動の左手では、疲労特徴が有意であった(p<0.001)。