10年前にフランスで最初に報告された、ワクチン由来ルベオラウイルスが原因となる難治性皮膚肉芽腫は、当初は免疫不全患者でのみ見られると考えられていた。しかし、最近の研究により、免疫正常者においても同様の皮膚肉芽腫が発症することが明らかになってきた。
CDC を中心とした調査によると、免疫不全患者での発症リスクは0.6-2.5%と推定されている。一方で、免疫正常者での発症例も報告されており、ルベオラウイルス感染(ワクチン由来、野生型のいずれも)が皮膚肉芽腫の原因となることが分かってきた。
これらの皮膚肉芽腫は、組織学的には感染性肉芽腫の特徴を示し、多核巨細胞や lymphocytic infiltrate、壊死、線維化などが見られる。発症までの期間は長く、時に数年を要する。
感染経路や発症機序は未だ不明な点が多いが、ルベオラウイルスが免疫特権部位で潜伏感染し続けることが示唆されている。一方で、ルベオラウイルスワクチンの有効性と安全性は高く、ワクチン接種の重要性は変わらない。
今後、この新しい疾患概念の認知が広がり、症例の蓄積と病態解明が進むことが期待される。適切な診断と治療法の確立が課題となっている。
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by Ted Bosworth 場所 www.medscape.com 05-09-2024
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