核心概念
大規模言語モデルを活用して、アイテム間の潜在的な関係を発見し、それを組み込むことで、従来の関係認識型シーケンシャル推薦モデルの性能を大幅に向上させる。
要約
本研究は、大規模言語モデル(LLM)を活用して、アイテム間の潜在的な関係を発見し、それを組み込むことで、従来の関係認識型シーケンシャル推薦モデルの性能を大幅に向上させることを提案している。
具体的には以下の通り:
従来の関係認識型モデルは、事前定義された関係に依存しており、多様な関係を捉えられないという課題があった。
そこで本研究では、LLMの豊富な知識を活用して、アイテム間の潜在的な関係を自動的に発見するLRDモジュールを提案した。
LRDモジュールは、LLMによるアイテムの言語的表現を入力とし、離散状態VAEに基づいて潜在関係を予測する。
さらに、推薦タスクの目的関数を用いて、潜在関係の発見とシーケンシャル推薦の最適化を同時に行う。
実験の結果、LRDを組み込んだ関係認識型シーケンシャル推薦モデルが、従来モデルに比べて大幅な性能向上を示した。
潜在関係の分析からも、LRDが意味のある関係を発見できていることが確認された。
統計
提案手法は、従来の関係認識型モデルに比べて、MovieLensデータセットで5.82%、5.69%、6.91%、5.51%の相対的な性能向上を示した。
提案手法は、Officeデータセットで5.69%、8.38%、7.42%、4.69%の相対的な性能向上を示した。
提案手法は、Electronicsデータセットで0.66%、1.71%、0.78%、0.68%の相対的な性能向上を示した。