核心概念
ロレンツ力系は非正準ハミルトン系として記述でき、座標増分離散勾配法を適用することで、エネルギー保存性を持つ新しい数値解法を導出できる。
要約
本論文では、荷電粒子の運動を記述するロレンツ力系を非正準ハミルトン系として捉え、座標増分離散勾配法を適用することで、新しいエネルギー保存型の数値解法を提案している。
具体的には以下の通り:
- ロレンツ力系を非正準ハミルトン系として定式化する
- 座標増分離散勾配法を適用し、CIDG-I法とCIDG-II法を導出する
- CIDG-I法とCIDG-II法を組み合わせてCIDG-C法を構築する
- CIDG-C法は対称性を持ち、ハミルトンエネルギーを直接的かつ正確に保存する
- 数値実験の結果、CIDG-C法はボリス法に比べてエネルギー保存性に優れることを示す
CIDG-C法は、ロレンツ力系のような非正準ハミルトン系に対して、正確なエネルギー保存性を持つ新しい数値解法として位置づけられる。
統計
ボリス法を適用した場合、エネルギーの誤差は時間とともに線形的に増大する。
CIDG-C法を適用した場合、エネルギーは正確に保存される。
引用
"ロレンツ力系は非正準ハミルトン系として記述でき、座標増分離散勾配法を適用することで、エネルギー保存性を持つ新しい数値解法を導出できる。"
"CIDG-C法は対称性を持ち、ハミルトンエネルギーを直接的かつ正確に保存する。"