本研究では、量子アニーリング(AQC)を用いて、均衡K-meansクラスタリングの問題を解く手法を提案している。クラスタリングの目的関数を二次形式のエネルギー関数として定式化し、AQCを用いてボルツマン分布からサンプリングすることで、高確率な解を効率的に得ることができる。
従来の手法では最良の解のみを使用し、他の解は捨てていたが、本手法では全てのサンプルを利用して、各解の事後確率を推定する。これにより、曖昧なデータポイントを特定し、複数の解候補を提示することができる。
実験では、合成データおよび実データを用いて、本手法の有効性を確認している。量子アニーリングを用いた場合、シミュレーションや網羅的探索と同等の性能を示し、確率的な解を得ることができることを示している。また、事後確率の推定が適切に行われていることも確認している。
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