核心概念
画像ベクトル化の際に深度情報を考慮し、凸包に基づく深度順序付けと曲率ベースのインペイントを用いて、各形状レイヤーを凸化する。
要約
本論文では、画像ベクトル化に深度情報を組み込む新しい手法を提案する。まず、色分割された入力画像から各連結成分を形状レイヤーとして定義する。次に、形状レイヤー間の深度順序を決定するための新しいエネルギー関数を提案する。これにより、形状レイヤーの深度順序を表す有向グラフを構築する。サイクルが存在する場合は、凸包の対称差エネルギーを用いて1つのエッジを除去し、線形の深度順序を得る。
次に、各形状レイヤーの隠れた領域を、オイラーのエラスティカに基づく曲率ベースのインペイントを用いて凸化する。最後に、各凸化された形状レイヤーの境界をベジェ曲線でフィッティングし、深度順序に従ってSVGファイルに出力する。
この手法により、意味的に意味のある形状レイヤーを持つベクトル化画像が得られ、後処理の編集が容易になる。実験結果では、他の手法と比較して良好な性能を示している。
統計
色分割された入力画像fから、同色の連結成分を形状レイヤーSiとして定義する。
形状レイヤーSiとSjの間の深度順序エネルギーD(i,j)は、凸包の被覆面積比の差として定義される。
深度順序グラフ上のサイクルを除去するために、凸包の対称差エネルギーV(i,j)を定義する。
各形状レイヤーSiの隠れた領域Oiは、上位の形状レイヤーの集合として定義される。
各形状レイヤーCiは、Oiの中でオイラーのエラスティカ曲率ベースのインペイントモデルを最小化することで凸化される。