核心概念
知識グラフを活用したコンテンツ推薦モデルに、意味的対照学習を組み合わせることで、データスパース性、コールドスタート問題、推薦の多様性を改善する。
要約
本研究では、知識グラフベースの推薦モデルにコンテンツの説明文を活用した意味的対照学習を組み合わせることで、より正確で関連性の高い、かつ多様なユーザ推薦を実現する手法を提案している。
具体的には以下の通り:
従来のユーザ-コンテンツ相互作用に加え、コンテンツ間の意味的関係を捉えるための対照学習を多目的学習フレームワークに組み込む
コンテンツの説明文を活用し、ポジティブ/ネガティブペアを生成してコンテンツ間の意味的関係を学習
提案手法は、データスパース性、コールドスタート問題、推薦の多様性の改善に効果的
実験結果から、提案手法は推薦精度、多様性、エンティティ埋め込みの質の向上に寄与することが確認された
特に、コールドスタートユーザに対する推薦精度の大幅な改善が見られた
本研究は、知識グラフベースの推薦モデルにおいて、意味的情報を活用することの有効性を示しており、推薦システムの高度化に貢献するものと考えられる。
統計
本研究で使用したMovieLens-20Mデータセットには約2000万件の明示的な評価が含まれている。
Book-Crossingデータセットには100万件の評価が含まれている。
MovieLens-20Mデータセットでは16,954件のコンテンツ(映画)の説明文を収集し、Book-Crossingデータセットでは11,156件の書籍ジャンル情報と10,294件の説明文を収集した。
引用
"Addressing the challenges related to data sparsity, cold-start problems, and diversity in recommendation systems is both crucial and demanding."
"It is essential to provide recommendations that are both personalized and diverse, rather than solely relying on achieving high rank-based performance, such as Click-through rate, Recall, etc."
"Our findings demonstrate that jointly training user-item interactions and item-based signals using synopsis text is highly effective."