核心概念
ビートルの胚性第二型神経芽細胞系譜は、ハエのものよりも大きく、より成熟した中間前駆細胞を含んでおり、これが胚性期の中枢複合体早期発達に寄与している。
要約
本研究では、ビートルTribolium castaneumの胚性第二型神経芽細胞系譜の特徴を明らかにした。
まず、CRISPR-Cas9を用いて、Tc-fez/erm遺伝子の発現を可視化するレポーター系統を作出した。これにより、第二型神経芽細胞とその系譜を同定できるようになった。
次に、Tc-pntを発現する第二型神経芽細胞は9個存在し、ハエの8個よりも多いことを明らかにした。これらの第二型神経芽細胞系譜は、ハエのものよりも大きく、より多くの成熟した中間前駆細胞を含んでいた。
さらに、第二型神経芽細胞系譜の発生過程で、Tc-dpn、Tc-ase、Tc-pros等の遺伝子発現パターンがハエと良く保存されていることを示した。
また、Tc-six4とTc-six3が、第二型神経芽細胞系譜の空間的アイデンティティを規定する可能性が示唆された。一方、Tc-otdは第二型神経芽細胞系譜には発現しないことが明らかになった。
以上の結果から、ビートルの胚性期における第二型神経芽細胞系譜の高い増殖活性が、中枢複合体の早期発達に寄与していると考えられる。
統計
ビートルの第二型神経芽細胞系譜は9個存在し、ハエの8個よりも多い。
ビートルの第二型神経芽細胞系譜は、ハエのものよりも大きく、より多くの成熟した中間前駆細胞を含んでいる。
ビートルの第二型神経芽細胞系譜の平均細胞数は、ステージ13で18.4個、ステージ14で16.8個である。
ビートルの第二型神経芽細胞系譜には、5-10%の分裂細胞が含まれている。
引用
"ビートルの胚性第二型神経芽細胞系譜は、ハエのものよりも大きく、より多くの成熟した中間前駆細胞を含んでいる。"
"ビートルの第二型神経芽細胞は9個存在し、ハエの8個よりも多い。"
"Tc-six4とTc-six3は、第二型神経芽細胞系譜の空間的アイデンティティを規定する可能性がある。"