核心概念
トポロジカル金属ZrSiSにおいて、ノードラインの交差点にセミディラックフェルミオンが存在することが、磁気光学分光法を用いたランダウ準位の観測により初めて明らかになった。
要約
トポロジカル金属ZrSiSにおけるセミディラックフェルミオンの発見:磁気光学分光法による研究
本論文は、トポロジカル金属ZrSiSにおいて、ノードラインの交差点にセミディラックフェルミオンが存在することを初めて実験的に確認したことを報告する研究論文である。
本研究は、トポロジカル金属ZrSiSにおける新規な電子状態、特にセミディラックフェルミオンの存在を実験的に検証することを目的とした。
研究チームは、ZrSiS単結晶に対して、面内磁場下(B⊥c、B∥a、フォークト配置)で、5Kの極低温環境下にて磁気光学分光測定を実施した。測定には、ブルカー社のVertex 80V FTIR分光計と17.5Tの超伝導磁石が用いられた。得られた反射スペクトルを解析することで、ランダウ準位のエネルギー変化を詳細に調べた。