核心概念
大規模ブール論理ネットワークのロジック最適化において、回路分割とRL(強化学習)を組み合わせた手法により、効率的かつ効果的な最適化を実現する。
要約
本研究では、大規模ブール論理ネットワークのロジック最適化に取り組んでいる。
まず、回路分割の手法として以下を提案している:
アダプティブ分割: レジスタやマクロブロックを除外することで自然な分割を行う
MFFC(最大ファンアウト自由コーン)に基づく分割: 論理的に独立した部分回路に分割することで、最適化の相互干渉を最小限に抑える
次に、分割された各部分回路に対して、強化学習ベースのロジック最適化手法(ESE)を並列に適用する。これにより、大規模回路の最適化を効率的に行うことができる。
最後に、最適化された部分回路を統合することで、全体としての最適化された回路を得る。
実験の結果、提案手法は既存手法と比べて、面積、遅延、ADP(面積遅延積)の指標において5%程度の改善が確認された。特に大規模回路において顕著な効果が得られている。
統計
最大10個の大規模ベンチマークでは、DRiLLSが最も良い最適化結果を示した。
最大20個以上のベンチマークでは、提案手法が面積、遅延、ADPの全ての指標で最も良い最適化結果を示した。