核心概念
量子ビットクリフォード階層内の制御ゲートが満たすべき必要条件を数学的に証明し、その条件が、制御対象のゲートが特定の次数を持つことを示唆していることを明らかにする。さらに、これらの条件が、単一量子ビットゲートと対角ゲートに対しては十分条件であることも示す。
本稿は、量子ビットクリフォード階層内の制御ゲートが満たすべき必要条件を数学的に証明したものです。クリフォード階層は、量子ゲートの複雑さを理解する上で重要な概念であり、特に量子誤り訂正や量子計算の効率性に深く関わっています。本稿では、制御ゲートがクリフォード階層に属するための条件として、制御対象のゲートが特定の次数を持つ必要があることを示しました。
任意の制御ユニタリゲート C(U) がクリフォード階層に属するためには、U の 2m 乗 (m は正の整数) がパウリ演算子であることが必要条件であることを証明しました。
この必要条件は、単一量子ビットのクリフォードゲートと対角ゲートに対しては十分条件であることも示しました。
さらに、qudit(多値量子ビット)への拡張についても考察し、qudit クリフォード階層における制御ゲートの次数に関する予想を提示しました。