核心概念
本論文では、配電系統に設置された太陽光発電設備の電力設定値を、電圧測定値のみを用いて、AC最適電力流れ問題の解に収束させる新しいオンラインフィードバック最適化手法を提案する。提案手法は制御バリア関数理論に基づいており、電圧制約を常に満たしつつ、最適解に収束することが保証される。
要約
本論文では、配電系統における太陽光発電設備の電力設定値を最適化する新しい手法を提案している。従来の最適電力流れ問題は、全ての非制御性負荷の情報を必要とし、計算時間が長いという課題があった。提案手法は、電圧測定値のみを用いて、電圧制約を常に満たしつつ、最適解に収束する。
具体的には以下の通り:
- 制御バリア関数理論に基づいた安全勾配流れ(SGF)アルゴリズムを提案
- SGFアルゴリズムは、電圧測定値を用いて、電圧制約を満たしながら最適解に収束することを理論的に示した
- 測定誤差や Jacobian行列の近似誤差に対する頑健性も解析
- 93バス配電系統でのシミュレーションにより、従来手法に比べ優れた電圧調整性能を実証
統計
最大電圧が1.05 p.uを超える時間は、提案手法(SGF)では観測されなかったが、他の手法では長時間観測された
提案手法(SGF)では、1.05 p.uを超える電圧が観測された節点数は0であったが、他の手法では最大16節点まで観測された
引用
"本論文では、配電系統に設置された太陽光発電設備の電力設定値を、電圧測定値のみを用いて、AC最適電力流れ問題の解に収束させる新しいオンラインフィードバック最適化手法を提案する。"
"提案手法は制御バリア関数理論に基づいており、電圧制約を常に満たしつつ、最適解に収束することが保証される。"