核心概念
疎行列の積を計算するための新しいアルゴリズムを提案し、より一般的な疎性の形式に対応できるようにした。
要約
本研究では、疎行列の積を分散環境で効率的に計算するアルゴリズムを提案している。
まず、先行研究の[12]のアルゴリズムを改良し、同じ設定の下で計算時間を短縮した。具体的には、セミリングの場合はO(d^1.867)ラウンド、体の場合はO(d^1.832)ラウンドで解くことができる。
次に、より一般的な疎性の形式にも対応できるよう、アルゴリズムを拡張した。具体的には以下のような設定を扱うことができる:
一方の行列が平均疎(AS)の場合: O(d^2 + log n)ラウンド
一方の行列が有界退化(BD)の場合: O(d^2 + log n)ラウンド
両方の行列が有界退化(BD)の場合: O(d^2 + log n)ラウンド
さらに、[AS:AS:AS]のような設定は、密行列の積の計算に帰着できることを示し、これ以上の一般化は難しいことを明らかにした。
統計
各ノードが最大d個の非ゼロ要素を持つ場合、三角形の総数は高々d^2n個である。
各ペアのノードが最大d^2個の三角形に含まれる。