核心概念
本稿では、2つのゲノム間の進化距離を測る尺度である二重距離問題において、ブレークポイント距離とDCJ距離の間にあるσk距離を用いた場合の計算複雑性を完全に解明した。具体的には、kが8以上の偶数の場合はNP完全であることを証明し、既存の知見(k=2,4,6の場合は多項式時間で解ける)と合わせて、完全な複雑さの全体像を明らかにした。
Cunha, L., Lopes, T., Souza, U., Braga, M. D. V., & Stoye, J. (2024). Closing the complexity gap of the double distance problem. arXiv preprint arXiv:2411.01691.
本論文では、比較ゲノミクスにおける重要な問題である二重距離問題の計算複雑性を、ブレークポイント距離とDCJ距離の間にあるσk距離を用いて解析することを目的とする。