核心概念
Notchシグナル伝達の強度は、どの経路構成要素が、どのレベルで、どの細胞で発現するかに依存し、リガンド、受容体、Fringe酵素の相互作用によって複雑に調節される。
要約
Notchシグナル伝達経路におけるリガンド-受容体相互作用の網羅的解析
本論文は、細胞間のコミュニケーションに重要な役割を果たすNotchシグナル伝達経路における、リガンド-受容体相互作用の複雑な関係を詳細に解析した研究論文である。
Notchシグナル伝達の強度は、関与するリガンド、受容体、Fringe酵素の種類、発現レベル、細胞の種類によってどのように変化するのかを明らかにすること。
Notchシグナル伝達経路の構成要素(Dll1、Dll4、Jag1、Jag2の4つのリガンド、Notch1とNotch2の2つの受容体、Lfng酵素)を個別に発現するよう遺伝子改変したCHO-K1細胞株を作製。
細胞共培養系を用いて、様々なリガンド-受容体-Lfngの組み合わせにおける、トランス活性化、シス活性化、シス阻害の効率を定量的に測定。
得られたデータを基に、リガンド-受容体-Lfng相互作用の包括的なマップを作成。