本稿は、Maker-Breakerグラフ彩色ゲーム、特にarboricityゲームと頂点彩色ゲームにおける単調性について考察しています。
まず、arboricityゲームにおいて、Makerがk色で勝利する場合、k+1色でも勝利することが示されています。これは、Breakerがk+1色で勝利する戦略がある場合、その戦略をk色で勝利する戦略に変換できることを示すことで証明されています。具体的には、Breakerはk+1色のゲームを「想像上のゲーム」として同時に進行させ、現実のゲームにおけるMakerの行動を模倣します。そして、「想像上のゲーム」でBreakerが勝利するような状況になれば、現実のゲームでもBreakerが勝利することが証明できます。
次に、頂点彩色ゲームにおいて、Makerがk色で勝利する場合、k+1色でも勝利するかどうかという問題について考察しています。この問題は未解決ですが、本稿では、頂点彩色順序を固定した「順序付き頂点彩色ゲーム」を導入し、このゲームでは単調性が成り立たないことを示しています。具体的には、グラフHrにおいて、Makerは3色で勝利する一方、Breakerは3+r色で勝利する戦略を持つことが示されています。
最後に、連結グラフ彩色ゲームと連結ゲーム彩色数について考察し、いくつかの未解決問題に対する反例を挙げています。具体的には、χg(G) < χcg(G)となるグラフGと、colcg(G − e) > colcg(G)となるグラフGと辺e∈E(G)の例を示しています。
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