核心概念
本稿では、無線エッジデバイス間で協調推論を行う際、送信される特徴量のプライバシーを保護する新しいメカニズムを提案する。
要約
無線チャネルにおける特徴量差分プライバシーを用いた協調推論
本稿では、複数の無線エッジデバイス間で協調推論を行う際、プライバシー保護と通信効率の両立を目指す新しいメカニズムを提案している。従来の協調推論では、各デバイスが抽出する特徴量が送信中に漏洩するリスクがあった。本稿では、各デバイスが特徴量を送信する前にプライバシー保護処理を施すことで、このリスクに対処する。
提案手法は、以下の3つの要素から構成される。
特徴量抽出と次元削減
各デバイスは、まず入力データから特徴量を抽出し、次元削減を行う。これにより、通信オーバーヘッドを削減し、プライバシー保護の強度を高める。
局所摂動ノイズによるプライバシー保護
各デバイスは、次元削減後の特徴量にガウスノイズを付加することで、差分プライバシーを保証する。ノイズレベルは、各デバイスの特徴量の感度に応じて調整される。
送信のための事前処理
各デバイスは、ノイズが付加された特徴量に重み係数を乗算し、送信電力制約を満たすようにスケーリングする。