核心概念
本稿では、複数データセットの統合における課題である背景の曖昧性問題に対し、周期的に更新される教師モデルを用いたオンライン擬似ラベルによる統合オブジェクト検出(OPL-UOD)を提案する。これにより、従来のオフライン擬似ラベル手法に匹敵する精度を達成しつつ、学習時間を短縮できる。
要約
複数のデータセットを用いたオンライン擬似ラベルによる統合オブジェクト検出:論文要約
本論文は、異なるデータセットを統合してオブジェクト検出を行う「統合オブジェクト検出(UOD)」において、オンライン擬似ラベルを用いた新しい手法を提案する研究論文である。
異なるデータセットを統合する際に生じる、アノテーションの差異や背景の曖昧性といった課題を解決する。
オフライン擬似ラベル手法に代わる、より効率的なオンライン擬似ラベル手法を開発し、UODの精度向上を目指す。
オンライン擬似ラベルスキーム: 周期的に更新される教師モデルを用いることで、より正確な擬似ラベルを生成する。従来のオフライン手法や指数移動平均(EMA)を用いたオンライン手法と比較し、擬似ラベルの質、学習時間、計算コストの面で優位性を示す。
CascadeRCNNのためのカテゴリ特化型ボックス回帰: 複数のカテゴリに属するオブジェクトが重なっている場合に、従来のUODモデルではボックスの位置特定エラーが発生する問題に対し、カテゴリごとに特化したボックス回帰を行うことで精度を向上させる。
擬似ラベルRPN学習: データセット間で背景の定義が異なる場合に、RPN学習でも擬似ラベルを用いることで、RPNヘッドのリコール率を向上させる。