核心概念
3Dモデリングは、パンデミックの課題に対処するための効果的なツールとなり得る。本稿では、中学生向けに開発された、3Dモデリングを用いたプロジェクトベース学習のシナリオを紹介し、その教育効果を評価する。
要約
3Dモデリングを用いたパンデミック課題への取り組み:プロジェクトベース学習
本稿は、医療従事者の訓練や効果的な治療計画の作成など、様々な分野で利用が拡大している3Dモデリングを、公衆衛生教育、特にパンデミックへの対応に活用する教育シナリオについて論じている。
背景
- 3Dモデリングは、医療教育において革新的なツールとして認識されており、学生の空間認識能力や情報保持能力の向上に貢献している。
- COVID-19パンデミックは、公衆衛生教育の必要性を浮き彫りにした。
教育シナリオ
- 対象:中学2年生(14歳)、理科およびICTの授業
- 学習目標:
- 3Dモデリングの技術的原則とワークフローの理解
- 3Dモデリングソフトウェアの基本的な機能の習得
- 3Dモデリングを用いた問題解決能力と批判的思考力の育成
- チームワーク、コミュニケーション能力、創造性の向上
- 教育内容:
- バーチャル環境と3Dモデリングの基礎知識
- 医療における3Dモデリングの利点(リハビリテーション、手術トレーニング、治療計画、補装具など)
- 3Dモデリングソフトウェアの基本操作(インターフェース、形状、テクスチャ、照明、レンダリング)
- 学校プロジェクト:パンデミックの課題に対処するための3Dオブジェクトのモデリング
- 補足活動:
- STEM専門家との遠隔会議
- 関連施設(ファブラボなど)の見学
- 評価方法:
- 質的評価:最終的な3Dモデルとプレゼンテーション
- 量的評価:知識、スキル、態度、行動に関するアンケート調査
オープン・スクーリング・イベント
- プロジェクトの最終段階で、生徒たちはオープン・スクーリング・イベントに参加し、3Dモデリングに関する知識や成果を発表する。
- 保護者、教師、生徒、地域の関係者などが参加し、3Dモデリングの重要性について啓発する。
結論と今後の展望
- この教育シナリオは、生徒が自律性、チームワーク、意思決定、テクノロジーの活用といった面で、従来の学習方法とは異なるアプローチを必要とする。
- 教師は、生徒が困難を克服し、モチベーションを維持できるよう、プロセス全体をサポートする必要がある。
- 今後は、教育現場での実践を通して評価・改善を行い、より効果的な教育プログラムの開発を目指す。