核心概念
バッテリーのサイクル寿命を予測する際、従来の容量ベースの特徴量に加えて、サイクル初期のDCIR(直流内部抵抗)測定値を機械学習モデルに組み込むことで、メーカーや電池化学物質の違いを超えた、より正確で汎用性の高い予測が可能になる。
要約
サイクル初期の内部インピーダンスを用いた機械学習によるバッテリーサイクル寿命予測
本論文は、リチウムイオン電池のサイクル寿命予測において、サイクル初期の直流内部抵抗(DCIR)測定値を機械学習モデルに組み込むことの有効性を示した研究論文である。
リチウムイオン電池は、エネルギー密度が高く、コストが低下傾向にあることから、幅広い用途で不可欠な存在となっている。しかし、電池の寿命は、電極材料、製造プロセス、セルフォーマット、動作条件など、様々な要因に影響を受けるため、その正確な予測は依然として課題である。
従来のサイクル寿命予測モデルは、主に容量ベースの特徴量に依存しており、特定のデータセット内では高い精度を示すものの、異なる電池化学物質や動作条件に適用すると予測精度が大幅に低下するという問題があった。